参 考 資 料

 ① 人間は常に自然放射線を浴びている(世界平均で2.4ミリシーベルト)

 

② 放射線を浴びる時間が短時間なら、被害は無いか少ない(浴び続けると健康被害が出る)。

 

③ 放射線源からの距離が離れるほど、大気中の濃度は稀釈される

 

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 【単位】

1シーベルト(Sv)=1000ミリシーベルト(mSv)=100万マイクロシーベルト(μSv)

1時間あたりの放射線量を「シーベルト毎時」というが、報道では「毎時」が省略されることが多いので注意。

 【放射線量ごとの目安】(※特に断わりがないかぎり、1時間あたりの「シーベルト毎時」です)

 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

0.000809ミリシーベルト(0.809マイクロシーベルト)

2011年3月15日、東京都内で観測された放射線量(通常の23倍)

 

 0.001222ミリシーベルト(1.222マイクロシーベルト)

2011年3月15日、さいたま市内で観測された放射線量(通常の20~38倍)

 0.005ミリシーベルト(5マイクロシーベルト)

 

原子力施設の通報基準(平常時の100倍)

 0.00575ミリシーベルト(5.575マイクロシーベルト)

2011年3月15日、北茨城市役所で確認された放射線量(通常時の100倍)

 

 0.044ミリシーベルト(44マイクロシーベルト)

成田からシカゴの飛行中にうける放射線量(高度により宇宙線が増加)

 

0.5ミリシーベルト(500マイクロシーベルト)

原子力施設の原子力緊急事態の基準(平常時の10000倍)

 

1ミリシーベルト(1000マイクロシーベルト)/年

一般公衆の1年間にさらされてよいとされる放射線(下記の自然に受けるものの他に、という意味でしょうね)

 

 1.5ミリシーベルト(1500マイクロシーベルト)/年

人体が1年で自然に受ける放射線(日本平均)

 

 2.4ミリシーベルト(2400マイクロシーベルト)/年

人体が1年自然に受ける放射線(世界平均)

 

 0.2~5ミリシーベルト(200~5000マイクロシーベルト)

健康診断のX線検査(1回)

 

 2.5~7ミリシーベルト(2500~7000マイクロシーベルト)

CT検査(1回)

 

10ミリシーベルト(1万マイクロシーベルト)/年

放射線作業従事者が1年間にさらされてよい放射線

 

 10~50ミリシーベルト(1~5万マイクロシーベルト)

原子力安全委員会の指針で「屋内退避」を指示する目安。

 

 50ミリシーベルト(5万マイクロシーベルト)

原子力安全委員会の指針で「健康への深刻な影響が懸念される」数値。これを目安に「避難」を指示する。

 

 50ミリシーベルト(5万マイクロシーベルト)/年

放射線業務従事者が1年間にさらされてよい放射線

 

 100ミリシーベルト(10万マイクロシーベルト)

「健康に明らかに影響が出る」とされる数値。具体的にはガンの危険性が0.5%増加するとされる

(ただ、この数値は喫煙などの生活習慣の数十分の1とされる)。

 

200ミリシーベルト(20万マイクロシーベルト)以下

急性の臨床的症状(急性放射線症)は認められないとされる

 

 250ミリシーベルト(25万マイクロシーベルト)

(一度にまとめて受けた場合)白血球の減少

 

 400ミリシーベルト(40万マイクロシーベルト)

2011年3月15日11:00に発表された福島第一原発3号機付近の値。これを5時間浴びれば5%致死量の2000ミリになる。

 

 500ミリシーベルト(50万マイクロシーベルト)

(一度にまとめて受けた場合)リンパ球の減少

 

 1,000ミリシーベルト(100万マイクロシーベルト)

(一度にまとめて受けた場合)急性放射線障害、悪心(吐き気)、嘔吐など。水晶体混濁

 

2000ミリシーベルト(200万マイクロシーベルト)

5%致死線量(20人に1人が死亡)

 

 3000~5000ミリシーベルト(300~500万マイクロシーベルト)

50%致死線量(2人に1人が死亡)

 

 7000ミリシーベルト(700万マイクロシーベルト)

100%致死線量

 

【参考にしたサイト】

・GIGAZINE「『ミリシーベルト』『マイクロシーベルト』とはどんな単位なのか、どのくらいから危険なのか?放射線量計測単位のまとめ」 http://gigazine.net/news/20110315_sievert/

・Wikipedia「被曝」 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A2%AB%E6%9B%9D

・北里大学病院放射線部 「医療の中の放射線基礎知識」 http://www.khp.kitasato-u.ac.jp/hoshasen/iryo/index.html

 


日本経済新聞 2018年6月29日(金)

電気・ガス、値上げの夏 東電は3年ぶり水準 

2018/6/28 18:42 (2018/6/28 22:05更新)

 

 電力とガスの大手14社がエネルギー使用量の多くなる8月、家庭向け料金をそろって引き上げる。原油や液化天然ガスが値上がりしており、再生可能エネルギーの普及促進に伴う上乗せ金も響く。東京電力は平均的な使用量(月260キロワット時)で7000円を超え、3年ぶりの水準になる。

 東京電力ホールディングス(HD)など電力大手10社と都市ガス大手4社が28日、8月の電力・ガス料金を発表した。各社の上げ幅は13~37円。原燃料価格の変動を料金に反映する制度にもとづいてはじいた。

 東電HDの小売り会社、東京電力エナジーパートナーは前月比37円高い7015円となる。7カ月連続の値上げで、東日本大震災の前に比べ25%(約1400円)高い。

 関西電力は7月、大飯原発(福井県)の再稼働を受けて前月比226円安い6691円とした。ただ、8月は6709円と再び上げる。同月は主に冷房によってエネルギー使用量が多くなる。各社の値上げで家計の負担が増え、個人消費に影響が出る可能性がある。

 

 電力代上昇の背景には燃料価格の高騰が続いている事情がある。8月の料金は3~5月に輸入した原燃料の平均価格から算出される。米国によるイラン制裁の観測などによって原油価格が高騰し、5月にドバイ原油が75ドルを突破した。石炭価格も上昇している。

 電力代の上昇には太陽光や風力など再生可能エネルギーの導入を促す政策も関係している。再生エネ事業に取り組む企業の高い売電価格を保証するため、そのコストが家庭向け料金などに上乗せされる。東電では、この8月に震災前と比べて約1400円高くなるうち、半分が上乗せ金だ。

 

 政府が電力代の値下がりを期待した16年4月の自由化では、平均5%程度の下落にとどまった。本来コストが安いとされていた原発は再稼働の安全対策コストが上がっているうえ、そもそも再稼働の増加は見込みにくい。加えて、再生エネの上乗せ金は30年代まで上昇すると見込まれている。中長期でみて、消費者の負担を軽くするためエネルギー業界の一層の競争促進が求められている

 

環境省:Ministry of the Environment

 

ホーム 報道・広報 報道発表資料 平成30年度低炭素・資源循環「まち・暮らし創生」FS委託業務の採択および業務締結について

 

 

 

「平成30年度低炭素・資源循環「まち・暮らし創生」FS委託業務」の公募を行い、審査の結果、4件を採択し、このたび業務を締結しましたのでお知らせします。

1.事業概要

 本事業は、福島復興再生特別措置法に基づく特定復興再生拠点区域を対象に、地域全体の「復興」と「低炭素化」の両立に向けた取り組みを推進するため。環境再生業務と連携しつつ低炭素の支援を最大限ビルドインした復興の絵姿(「復興×低炭素まちづくり」計画)を描くことを目的とするものです。

2.審査結果および業務内容

 平成30年3月7日(水)~平成30年4月6日(金)までの公募期間中に8件の応募があり、外部専門家からなる審査委員会にて審査を行った結果、別紙の通り4件を採択し、業務を締結しました。

添付資料

(別紙)平成30年度低炭素・資源循環「まち・暮らし創生」FS委託業務の採択案件について [PDF 43 KB]

連絡先

環境省環境再生・資源循環局特定廃棄物対策担当参事官室(指定廃棄物対策チーム・対策地域内廃棄物チーム)

 

代表 03-5521-3351 直通 03-3581-2788

参 事 官 植田 明浩(内線7844)参事官補佐 峯岸 律子(内線7811)

参事官補佐 末益 大嗣(内線7816)担   当 小柴 卓也(内線7819)



NHKニュース

 

30年以内に震度6弱以上の地震 確率予測地図を公表

2018年6月26日 11時21分

 

今後30年以内に震度6弱以上の激しい揺れに襲われる確率を示した、最新の全国の予測地図が26日公表されました。北海道沖の千島海溝沿いでの地震活動の評価が見直されたことから、北海道の東部を中心に、前回より大幅に確率が上がったほか、関東や太平洋側で、引き続き確率が高くなっています。

 

政府の地震調査委員会は、全国の活断層や海溝型の巨大地震に関する最新の研究成果などに基づき、今後30年以内に震度6弱以上の激しい揺れに襲われる確率などを推計し、全国地震動予測地図として公表しています。

 

26日に公表された、ことしの予測によりますと、北海道沖の千島海溝沿いの地震活動の評価が「今後、マグニチュード8.8程度以上の巨大地震が起きるおそれがある」と見直されたことを受けて、北海道の東部を中心に確率が大幅に上がりました。

 

去年4月に公表された前回の予測と比べて根室市で78%と15ポイント上昇、釧路市で69%と22ポイント上昇したほか、帯広市で22%と9ポイント上がりました。

 

また、首都直下地震や南海トラフの巨大地震などが想定されている、関東地方や太平洋側で引き続き確率が高くなっていて、千葉市が85%と最も高く、次いで横浜市が82%、水戸市が81%、静岡市が70%、東京・新宿区の東京都庁が48%、名古屋市が46%などと前回の予測と比べて横ばいか、1ポイント上がっています。

 

また、今月18日の地震で震度6弱の揺れを観測した大阪市では56%となっています。

 

四国では、想定される南海トラフ巨大地震に加え、中央構造線断層帯などの活動の評価が見直されたことから、松山市で46%と前回より2ポイント上がったほか、高知市、徳島市、高松市でいずれも1ポイント上昇しました。

 

地震調査委員会の平田直委員長は、「最近でも大阪で震度6弱の地震が発生したが、震度6弱以上の発生確率がゼロの地域は1つもなく、改めて全国どこでも震度6弱以上の揺れになる可能性があると思っていただきたい。耐震化されていない古い家屋は耐震補強を進めるとともに、本棚やたんすが倒れて、けがをすることもあるので、家具の固定などをして備えてほしい」と話しています。

 

地震動予測値図の見方

全国地震動予測地図は、ことし1月1日の時点で、今後30年以内に震度6弱以上の激しい揺れに襲われる確率を計算していて、確率が高い場所ほど赤色が濃くなり、相対的に低い場所は黄色で示されます。

 

おおまかには、確率が3%ならおよそ1000年に1回程度、6%では500年に1回程度、26%では100年に1回程度、震度6弱以上の激しい揺れに襲われることを示しています。

 

また、確率について地震調査委員会は3%以上を「高い」、0.1%以上3%未満を「やや高い」と位置づけています。

 

地域別では、四国から関東にかけての太平洋側や、北海道の太平洋側では赤色が濃く、広い範囲で26%以上の高い確率となっています。これについて地震調査委員会は、千島海溝や日本海溝、それに南海トラフなどのプレート境界を震源とする巨大地震が数十年から百年程度の間隔で繰り返し発生しているためだと説明しています。特に、南海トラフではこれまで100年前後の間隔で繰り返し巨大地震が発生し、前回の地震からすでに70年余りが経過していることから、西日本の太平洋側の地域で確率が非常に高くなっています。

 

一方、確率が相対的に低くなっている地域が安全というわけではありません。

 

日本海側の地域でも、平成17年の福岡県西方沖地震、平成19年の能登半島地震、それに2年前の平成28年10月には、鳥取県中部でマグニチュード6.6の地震などが発生し、激しい揺れに襲われました。

 

さらに、国内では活断層の調査が十分に行われていない場所があるほか、まだ知られていない活断層がある可能性があります。たとえば、平成16年の新潟県中越地震や、平成20年の岩手・宮城内陸地震は、それまで知られていなかった活断層がずれ動いて起きたと見られています。

 

全国地震動予測地図は、地震調査研究推進本部のホームページで見ることができます。

 

また、防災科学技術研究所の「地震ハザードステーション」では、地図を拡大して自分の住む地域をより詳しく確認できるほか、主な活断層などのデータも見ることができます。

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経済産業省

科学的特性マップ」を作成し、2017年7月に公表


 

東京新聞 TOKYO Web

 

東海第二の再稼働判断 常陸太田市、市民の声反映 年内にも代表者組織

   

2018年6月26日

 

 日本原子力発電(原電)東海第二原発(東海村)で、再稼働の事前了解権を持つ常陸太田市は是非を判断する際に、市民の声を反映させるため、市民の代表者でつくる組織を年内にも設置する。組織から出された意見と市議会の意向を踏まえ、大久保太一市長は是非を判断したいとしている。 (山下葉月)

 

 二十五日の市長定例会見で明らかにした。組織の規模などは未定だが、大久保市長は「原子力規制委員会があるので、有識者は入れない。市民の代表者のみで構成し、意見を聞いていく」と話した。

 

 大久保市長が再稼働を判断する際に、こうした市民の声に加え、市議会の意向も参考にする。今年三月、市議会は、住民から出された東海第二の延長運転に反対する意見書の提出を求める請願を趣旨採択。国や県などに意見書を提出するには至らなかったが、議員は請願を否決せず、延長運転反対に理解を示した。

 

 その上で、市長が原発メーカーの日立製作所で勤務していた経験を生かし「私自身も技術屋。規制委でも触れられなかった安全性の問題についても原電に直接問いただし、判断したい」と話した。

 

 再稼働の事前了解権を巡っては三月、常陸太田市のほか、水戸市、東海村など三十キロ圏の計六市村が納得しなければ、再稼働しないことを盛り込んだ協定を原電と締結した。

 

 首長が再稼働の是非を判断する際、住民の意思を反映させる方法として、六市村のうち、水戸市は有識者会議を設置し、専門家とともに、市民代表に半数程度入ってもらうとしている。

 

 

 


放射線監視 撤去先送り 福島の反対強い地域

   

東京新聞 2018年6月26日 朝刊

 

 

 原子力規制委員会は二十五日、東京電力福島第一原発事故後に福島県内に設置した放射線監視装置(モニタリングポスト)約三千台のうち、放射線量が低く安定している地域の約二千四百台を二〇二〇年度までに撤去する方針について、同県只見町で住民説明会を開いた。住民からは「撤去する理由が分からない」など方針の見直しを求める意見が相次ぎ、規制委は反対意見が強い自治体については撤去の先送りや、場合によっては撤去しない考えを明らかにした。

 

 モニタリングポストは子どもが集まる学校や幼稚園、公園などに設置されたが、規制委は今年三月、避難区域や避難区域に指定されていた地域以外では二〇年度までに撤去する方針を決定。只見町では七基が撤去の対象だ。

 

 この日の説明会には約二十人が参加し「住民の意見を聞いて誠実に対応してほしい」などの声が上がった。隣県の新潟県に立地する柏崎刈羽原発の再稼働を東電が目指していることからも撤去に反対との意見も出た。

 

 終了後、規制委の担当者は撤去に反対の意見がほとんどだったことから、反対意見の強い市町村については二一年度以降への撤去先送りや、撤去方針自体の撤回についても「あり得る」との考えを示した。

 

 福島県内の他の自治体では、最初に撤去される予定だった西郷村の議会が見直しを求める意見書を二十日に可決。規制委が撤去作業を中止した


 

電力9社が27日に株主総会、脱原発求めて66件の株主提案

     

中川透2018.6.26 07:00週刊朝日#原発

 

 電力会社の株主総会は、脱原発を求める株主と経営陣との意見がぶつかる(2013年の関西電力の総会)(c)朝日新聞社

電力会社の株主総会は、脱原発を求める株主と経営陣との意見がぶつかる(2013年の関西電力の総会)(c)朝日新聞社

 

 原発を持つ9電力会社が27日、一斉に株主総会を開く。脱原発などを求めて9社に出された株主提案は計66件で、各社そろって提案に反対の立場だ。ただ、株主への説明資料からは、各社を取り巻く経営環境の違いも浮かび上がる。

 

 電力会社への株主提案は、脱原発を求める市民団体によるものが大半だ。取締役報酬の個別開示などを求める議案もあるが、原発の再稼働中止や廃炉などを求める内容が多い。

 

 株主提案が最も多いのは関西電力で計19件(表参照)。関電は東京電力福島第一原発の事故後、大阪市や京都市など大株主の自治体から提案を受け続けている。公的な自治体が意見を表明する株主総会は珍しいが、市長自らが出席して発言したこともある。

 

 今年も大阪市単独4件、京都市単独1件、両市共同4件の計9件が出ている。脱原発を進め、再生可能エネルギーの導入拡大を求めることが主な内容。「物言わぬ大株主」だった自治体は震災後、なぜ株主として経営に注文をつけ続けるのか。両市はこう説明する。

 

「提案は市民の安心・安全の確保はもちろん、中長期的な観点から、関西電力の経営リスクを回避し、経営体質の強化と安定化につながる内容だ」(大阪市)

 

「原発に依存しない持続可能なエネルギー社会の早期実現を、市政の根幹に掲げている」(京都市)

 

 両市はほかの大株主に賛同を求めるとともに、議決権行使助言会社にも提案趣旨を伝える手紙を送った。

 

 原発事故を起こした東京電力は、8件の提案を受けた。東電を巡っては、日立製作所の英国での原発事業に出資する可能性がある、との観測が出ている。このため、「海外の原子力関連企業に出資しない」ことを求める提案が出ている。

 

 東電は、原発事故被災者への賠償など「福島への責任を貫徹するため」、収益力拡大の必要があるとして提案に反対する。総会の招集通知で取締役会の意見として、「海外の原子力関連事業も含め、今後の成長が期待できる事業分野や地域を選択のうえ、事業性を見極めながらビジネスを展開し、利益拡大をめざしてまいります」と記した。日本の事故の後始末のため、海外での新たな原発投資も辞さないとの姿勢が伺える。

 

 

 原発専業の日本原子力発電への出資や債務保証禁止を求める提案も、多くの会社に出た。日本原電は原発しかない会社なのに、一つも再稼働していない。ほかの電力会社の資金的な支えで経営が支えられている。

 

 茨城県にある東海第二原発が再稼働すれば、原電を支える東電や東北電力に電気が供給される。このため、両社は「電源調達先の一つとして、東海第二は有望」(東電)、「再稼働に伴う受電再開で、火力発電所の燃料費が抑制される」(東北電)などと、原電支援に株主の理解を求める。

 

 再生可能エネルギーを巡る各社の認識は近年、大きく変化。国が5月に示した新たなエネルギー基本計画案でも、「主力電源化」をめざすと位置づけられた。

 

 四国電力は原発事故直後の2012年の総会で、再エネ拡大を求める提案に対し、積極的に取り組んでいると説明しつつ、取締役会の意見をこう訴えていた。

 

「発電が気象条件によって左右され、出力変動が大きいことに加え、既存の電源に比べて高コストであるなどの課題があることから、現状では、原子力に変わる電源として位置づけることは難しい」

 

 今年の総会では、同様な提案に対する意見としてこうした点に触れていない。「今後も、引き続き、費用の増大をできるだけ抑えつつ、こうした(再エネ拡大の)取り組みを進めていきたい」と説明している。

 

 九州電力の管内は、9社のなかでも特に再エネが伸びた。一層の拡大を求める株主提案に対し、「2030年における国内外の発電設備容量400万kWを目標に掲げ、九電グループ一体となって積極的に開発」と数値目標も説明し、株主の理解を求めている。 (本誌・中川透)

 


ニュースイッチ 

株式会社日刊工業新聞社

 

福島第一原発の燃料デブリ取り出しまであと3年も…計画立たず

ロードマップ見直し必要か

2018年06月26日

         

 

 東京電力福島第一原子力発電所の2021年の燃料デブリ(圧力容器から溶け落ちた核燃料)の取り出し開始目標が予断を許さない状況にある。期間は残り3年だが、まだ内部調査の計画段階で取り出し法の計画が立っていない。21年に始まるのはサンプル採取レベルの取り出しなのか、本格的なデブリ取り出しなのか。ステップ・バイ・ステップでロードマップそのものを見直していくことが必要になるかもしれない。(小寺貴之)

 

 「まだ3年あるではなく、もう3年しかない」と東電福島第一廃炉推進カンパニー小野明プレジデントは危機感を隠さない。燃料デブリの取り出し開始は、震災から10年の節目に向けた目標の一つだ。福島第二原発も廃炉に向けた検討が始まり、地域復興の大きなマイルストーンになる。

 

 ただその工法決定は一筋縄ではいかない。東電は17年9月の中長期ロードマップの改訂で取り出し工法の確定時期を、18年の上半期から19年度内に先送りした。約1年半の猶予ができたが、まだ格納容器の内部が見えた段階で、格納容器の底に広がった堆積物が核燃料なのか、泥などの堆積物なのか、分布や量を判断できていない。

 

 格納容器の内部調査を終えた後にサンプリングと小規模デブリ取り出し、大規模取り出しと段階を踏んで進む予定だ。

 

 サンプリングも小規模取り出しの計画も規制側に承認されていない。サンプリングも小規模取り出しも放射性物質を格納容器の外に出すため厳重な管理設備が求められる。一朝一夕では現場に設営できず、また作業者は数カ月単位の事前訓練が必要だ。これまで内部調査は1―2年間隔で進められてきた。現在、東電はサンプリングと小規模取り出しの境界をあいまいにした工程表を提示している。

 

だがサンプリングと取り出しは明確に分けて定義されている。取り出しは対象の性状を把握した上で、確かな管理方法に基づいて取り出され保管される。つまり取り出す対象の性状がわからなければ取り出しではない。「性状がわからなければ純核燃料とみなして扱うことになる」(資源エネルギー庁)。残り2年弱で内部調査とサンプリング、性状把握を終える必要がある。

 

 一方、足元ではサンプリングの妥当性を議論している。堆積物の表面だけを採取してもデブリの性状や分布を調べきれないためだ。八木秀樹東電原子力・立地本部長代理は「表面だけでは代表性を担保できない」という。全体の把握には小径でもボーリング調査のように掘削し、深さ方向の情報が必要になる。

 

 これは実質的に取り出し相当の封止管理体制が求められる可能性がある。工法設計に関わる技術者の間には1年前から「次は大がかりにやらないと意味がない」という声もあった。東電はロードマップ改訂でステップ・バイ・ステップの工法選定を勝ち取った。工法を決め打ちせず、段階的に検証しながら進めることが認められた。だが大きな決断が求められる状況にある。

【特集】南海トラフ地震の「スーパーサイクル」とは? 次は超巨大津波の可能性も

6/21(木) 14:18配信 MBSニュース

 

【特集】南海トラフ地震の「スーパーサイクル」とは? 次は超巨大津波の可能性も

 

MBSニュース

 

6月18日に起きた大阪府北部を震源とする大きな地震は、次の南海トラフ地震の「予兆」ともいわれています。その南海トラフ地震をめぐって今「スーパーサイクル」という言葉が注目されています。大地震は数百年に一度、周期的に起きているとされていますが、実はその何度かに一度は東日本大震災のような巨大地震を起こす周期があり、そのことを「スーパーサイクル」と呼ぶのです。近畿に大津波が襲うことになるかもしれない南海トラフ地震にも、この「スーパーサイクル」があることが最新の研究でわかってきました。

 

【特集】南海トラフ地震の「スーパーサイクル」とは? 次は超巨大津波の可能性も

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「スーパーサイクル」とは?

7年前、東北沿岸部を中心に大津波が襲った東日本大震災。M9の超巨大地震。誰も想像すらできなかった時期に発生を予測していた研究者がいました。過去の地震と津波を研究している産業技術総合研究所の宍倉正展さんです。

 

「地層から想像していたものが現実になってしまった」(産業技術総合研究所・海溝型地震履歴研究グループ長 宍倉正展さん・2011年)

 

東日本大震災が起きる7年前から、西暦869年に宮城県沿岸を襲った「貞観地震」に注目していました。宍倉さんが古文書に残る史実と過去の津波の跡などを調べた結果、貞観地震と東日本大震災の津波の被害が驚くほど似ていることに気付きました。そして導き出したのが地震の「スーパーサイクル」だったのです。

 

「仙台の平野の地下に眠る過去の津波の痕跡を調べていた。西暦869年に貞観地震という歴史記録にも残っているが、その津波の痕跡が内陸3~4キロまできているということがわかり、それが500年~1000年の間隔で繰り返し重なっている」(産業技術総合研究所・海溝型地震履歴研究グループ長 宍倉正展さん・2018年)

 

【特集】南海トラフ地震の「スーパーサイクル」とは? 次は超巨大津波の可能性も

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南海トラフ地震にもスーパーサイクルがそんな宍倉さんがいま注目しているのが南海トラフ地震です。

 

Q.南海トラフにもスーパーサイクルはある?

「そういうことをいってもいいのかなと思っている」(宍倉正展さん)

 

宍倉さんが目をつけたのが、紀伊半島の南端にある和歌山県串本町の国の名勝「橋杭岩」。

 

「周辺には大きさ1メートル以上の岩が散らばっていて、過去の大津波で流されきたと考えられています」(太田尚志記者リポート)

 

橋杭岩の周辺には岩石が1000個以上散らばっていて、宍倉さんは岩石に残された貝殻など年代測定をすることで、いつ岩石が津波に流されたのか、つまり大津波がいつ発生したのかを調査しました。

 

 南海トラフ地震は、静岡県の駿河湾から九州東方沖まで続く海底を震源に繰り返し起きている巨大地震です。その周期は100年から150年とされていて、前回は戦前の1944年と1946年にM7.9とM8.0の地震が起きています。その90年前の江戸時代、安政期にはM8.4の地震が2つ続けて発生。さらに、約150年前の江戸時代・宝永期には3つの震源域が同時に動き、過去最大級のM8.6の地震を起こしたことがわかっています。南海トラフ地震はその大きさや発生時期にばらつきがあるのです。

 

宍倉さんが橋杭岩の貝殻の年代測定をした結果、宝永地震を起点として遡ると約400年から600年周期で大規模な地震による大津波が複数回起きていることを突き止めたのです。

 

「前回のスーパーサイクルの巨大地震は宝永地震かもしれない。次の南海トラフ地震は(宝永・1707年から)300数十年(経ったとすると)、(400~600年周期に)短いかもしれないが、(スーパーサイクルに)なってもおかしくない」(宍倉正展さん)

 

【特集】南海トラフ地震の「スーパーサイクル」とは? 次は超巨大津波の可能性も

 

池の堆積物は“津波の履歴”

「いまだいぶ、池の中に草が生えてきて、向こうハスが生えてきているが、あのハス生えてくると、もう南海地震が近いです」(高知大学 岡村眞名誉教授)

 

もう一人、池の堆積物などの調査によって、南海トラフ地震にスーパーサイクルがあると考えている研究者がいます。高知大学名誉教授の岡村眞さんです。

 

「この5メートルの堤防の地形を10メートルを超えるような大津波が来るというのは、300年とか350年に1回」(岡村眞さん)

 

岡村さんらの研究グループは、西日本にある約30か所の湖や沼に残された津波堆積物を調べました。過去3500年にも及ぶ南海トラフ地震の津波の履歴です。

 

「蟹ヶ池の柱状資料のコアです」(岡村眞さん)

 

岡村さんは池の底からとれた植物の化石などの堆積物から、過去に起きた津波の年代などがわかるといいます。

 

「木の葉がたくさん入っている、木の葉が全部化石ですね。これが年代を測る基本となる。これがだいたい3000年の池の歴史です。ここが池の底になっていて、これから下に古い方にいきます。ここに見えているのが、“宝永(津波)”の砂です」(岡村眞さん)

 

 

 

2000年前の超巨大津波の痕跡

これらの津波堆積物から、岡村さんは宝永地震クラスの津波よりもさらに規模の大きい津波が起きるもう一つのスーパーサイクルがあることを導き出しました。

 

「宝永クラスというか、15メートルクラスの津波がきているが、そういうものはだいたい300年~350年に1度くらい来る。でもそのクラス以上のものが700年に1度きている」(岡村眞さん)

 

また、岡村さんの調査でわかったことは、これだけにとどまりませんでした。その事実を見つけたとき岡村さんは驚愕したといいます。

 

「ここに…厚いですよね。もうほんとうに70センチ以上ありますよね。これが2000年前の超巨大津波の痕跡になります」(岡村眞さん)

 

15メートルの津波を起こしたとされる宝永地震の堆積物の厚さは30センチほどでしたが、岡村さんらが見つけた2000年前の堆積物はなんと倍以上の70センチもあったのです。

 

「宝永をはるかに超えるものが歴史的につかまった。われわれは初めて見つけたんだ、ちょっと興奮しました」(岡村眞さん)

 

今年5月の学会でも、岡村さんらの成果が発表されました。

 

「プランクトンとか化石をみると、砂が厚い。サイクルがあるんです」(岡村眞さん)

 

当日、産業技術総合研究所の宍倉さんも姿を見せました。

 

「100年200年の歴史地震とは何かが違う。もうひとつの大きなサイクルがあるのではないかというのは間違いない」(産業技術総合研究所・海溝型地震履歴研究グループ長 宍倉正展さん)

 

「数百年だけの歴史をたよって最大だろうとか、宝永が最大だろうとかいうのはやめた方がいい。それは必ずしも最大のものではないと考えなければいけない。自然からの警告だと思う」(高知大学 岡村眞名誉教授)

 

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「原発ゼロ社会への道」 -原子力市民委員会のブログ-

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廃炉のための人材育成はいらない〔筒井哲郎〕

 2018年3月12日

 

 

 廃炉作業の需要が今後徐々に増えてくる。原子力を推進してきた官民の団体は、廃炉のために「人材育成」が必要だと強調している。たとえば、原子力委員会が昨年7月にまとめた「原子力利用に関する基本的考え方」の「廃止措置及び放射性廃棄物への対応」という項目では、「廃止措置は長期にわたることから、技術及びノウハウの円滑な継承や人材の育成も同時に進めることも重要である」としている※1。

 

 筆者には、原発の廃炉に、一般の産業施設で培われた既存の技術とは全く異なる特別に難しい技術が必要だとは思えない。

 

 第一に、原発プラントの廃炉は、コンクリート建屋の解体および鋼鉄製の機器や配管から成る一般産業プラントの解体と、物理的には同じである。違うところは、それらの設備が放射能を帯びているので、作業者の健康を守るために厳格な被ばく管理を行わなければならない点である。つまり、技術者は一般のプラント解体技術者であればよく、それに加えて放射線管理技術者が必要だということになる。放射線管理技術は知識の学習を基礎に、現場で経験を重ねて習得する要素が大きい。しかし、所定の課程を踏めば、取り立てて難解ではない。とりわけ、解体は生産設備建設とは違って、経済的な投資回収のための厳しい納期を設定する必要がない。放射能の強い箇所は、十分な時間をかけて減衰を待てばよい。現実的に、通常の原発の廃炉期間を30年程度と設定しているのはこのためである。

 

 第二に、原子力プラントの構成が、一般産業プラントと大きく異なるものではないという点である。原発の開発は、アメリカで原子爆弾を開発したマンハッタン計画が終了した後、核反応から得られる熱エネルギーを民生用の発電所の水蒸気発生に応用したことに始まる。もとからあった火力発電所のボイラを原子炉に置き換えたのが原発である。したがって、原発のタービン建屋は、火力発電所の設計思想を受け継いでいる。原子炉建屋とその中の原子炉設備だけが特殊で、かつ、その部分が強い放射能を帯びているので、解体の最終段階に位置する。原子炉建屋およびその中に設置された原子炉や格納容器の形状が特有だといっても、設計・建設・材料は基本的に同じ工業手法でつくられており、取り扱う上での工学上の考え方がとりたてて異なるわけではない。

 

 第三に、原子力工学という特殊な学問上の知見が必要なのかを問わなければならない。原子力工学の神髄は、原子炉の中で行わせる核反応を制御する領域にある。運転を行わない場合は、その周辺技術としての放射線管理技術者が、作業者の健康を守る被ばく管理をすれば足りるのであって、取り立てて原子力工学の専門家を養成しなくても解体作業はできる。

 

 第四に、どのような工業技術分野の技術者にも身に覚えがあろうが、大学や高校で工学を学ぶとはいえ、それは基礎的な原理を学ぶのであって、就職後に現場において、On-the-job-trainingを経て一人前の技術者に育っていくのである。廃炉技術が必要ならば、解体現場で働くうちに必要な技能は自然に身に着いていくものである。この分野のみを特殊視して、「人材育成」を大げさに喧伝すべき根拠はない。30年間かかるといっても、その時代時代の若者が現場の必要に合わせて職能を獲得していけばよい。日本社会が急激に工業化していた時期と原発を建設していた時期が重なっていた。その時期に、原発建設に携わった技術者たちもそのような道程を踏んで一人前の技術者になったのではなかったか。

 

 

※1. 「原子力利用に関する基本的考え方」原子力委員会、2017年7月20日、5.2.6項、p.15

  http://www.aec.go.jp/jicst/NC/about/kettei/kettei170720.pdf

【画像出典】

 トップ画像:「小型遠隔重機による機器の撤去」(日本原子力発電株式会社『東海発電所の廃止措置』より)

  http://www.japc.co.jp/haishi/photo_repo/archive04.html

 火力発電と原子力発電の違い:(日本原子力文化財団『「原子力・エネルギー」図面集』より)

  http://www.jaero.or.jp/data/03syuppan/energy_zumen/energy_zumen.html

 

「原発立地地域から原発ゼロ地域への転換」特別レポート発行〔原子力市民委員会〕

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筒井 哲郎

筒井 哲郎

1941年生まれ。元化学プラント技術者。プラント技術者の会、NPO法人APAST理事。東京大学工学部機械工学科卒。千代田化工建設株式会社などのエンジニアリング会社で、国内外の石油プラント、化学プラント、製鉄プラントなどの設計・建設・試運転に、プロジェクト・マネージャ等として携わる。著書に、『戦時下イラクの日本人技術者』(三省堂、1985年)など。原子力市民委員会 原子力規制部会長。

 

 

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